搾乳について

搾乳について

基本的に母乳は授乳前に作られて授乳後は乳房が軽くなり、乳房の硬さが取れるのが順調なサイクルです。

何らかの理由(赤ちゃんが吸ってくれない、浅吸い、乳頭トラブルがあり痛くて吸わせられない、おっぱいの張りが軽減しない、しこりが残る)

で十分に母乳を飲んでもらえないと乳房の中に乳汁が残り(残乳)、しこりや乳腺炎、母乳分泌低下の原因となります。

そういう時は搾乳を行い乳房を軽くして少しでも残乳が蓄積するのを少なくし、トラブルの予防をしましょう。

搾乳方法

一般的に搾乳には手搾りによるものと搾乳機(電動、手動)を使用する方法があります。

搾乳方法メリットデメリット
手搾りマッサージ効果があり奥の残乳も取ることができる時間がかかる、疲れる、量が取れない
搾乳機短時間で楽に量がとれる表面の乳汁のみしか取れない、刺激が過剰に入り張り返しが起きやすい
乳頭にあっていないサイズで行うと乳頭トラブルを起こす

手搾りは時間がかかりますが、搾乳機のみでの搾乳はお勧めしません。

一番はやはり手搾りでの搾乳ですが、時間と労力を考えると搾乳機との併用でもよいと思います。

ポイント!

手搾り⇒搾乳機で乳輪をしっかりほぐしてから搾乳機を使いましょう。

搾乳のタイミング

授乳直後、授乳間隔があいて授乳できない時(5時間以上空いているときは必要)

搾乳した母乳は冷蔵庫で保管し次回の授乳時に湯煎で温めて赤ちゃんに飲んでもらいましょう。(一度温めたものは残ったら破棄しましょう)

しばらくあげない時は冷凍して保管してください。(保管期間は一ヶ月)

手搾りの方法

おにぎり搾り

痛くておっぱいに触れない時に行います。

手のひらで乳房を挟むようにして圧をかけます。痛みを軽くするのが目的なので、圧してぽたぽたと母乳が出てくればOKです。

手搾り

利き手の親指と人差し指をCの字にして乳輪の際に置きます。反対の手で乳房を支えます。

自分の体に向かって指を押し付けて(入れ込んで)挟んで母乳を出します。

ポイントは指が前に滑らないようにすることです。乳輪の皮膚のみ挟んでしまうとほとんど母乳は出てきません。

横、縦と指の方向を変えて行いましょう。

搾乳機の選び方と注意点

乳頭の大きさと搾乳機の口に余裕があるものを選びましょう。

搾乳機の原理は乳輪を引っ張って母乳を出します。

陰圧になるためサイズがぴったりだと乳頭が圧迫されて痛くなったり傷ができます。電動の搾乳機は赤ちゃんの吸い方を研究して乳房に優しいものも出ていますが、使い方に注意が必要です。

長時間の使用、乱用は避けましょう。(刺激が過剰に入りトラブルの原因になる)

搾乳は赤ちゃんが母乳を飲みとれない時に必要時に行うものです。

吸ってくれないので搾乳を続けることで母乳の分泌を下げない、出をよくするという考え方もありますが、搾乳メインの授乳を続けるのは心身ともに疲れます。

そんな状況になっているママは早目に専門家に相談しましょう。

一人で無理をしないことが母乳育児成功のカギです。