母乳はいつから出るの?

出産したら赤ちゃんがおっぱいを吸ってくれて、母乳がたくさん出てくるといいな

母乳はどのように出てくるのでしょうか?

今回は母乳が出る仕組みについてお話します。

母乳が出る仕組み

まず、乳汁が産生・分泌をするにはプロラクチンとオキシトシンというホルモンが不可欠です。

妊娠中はこのプロラクチンが出てこないので母乳が産生されることはありません。

出産して胎盤が娩出すると抑制が取れプロラクチンの分泌が始まります。

このプロラクチンが分泌されてもすぐには母乳はたくさん出てきません。

乳汁は血液からできていますが、乳腺内で血液から乳汁に産生するのに時間がかかるのです。

つまり、

工場(乳汁が産生)➡在庫不足(乳汁が溜まっていない)➡出荷できない(母乳が出てこない)

その人によって個人差はありますが母乳が出始めるのに2~3日はかかると考えられています。

オキシトシンというホルモンは乳頭刺激によって分泌します。

射乳ホルモンとも言い、乳頭が刺激されることによって溜まっている母乳が出てきます。

またこの刺激によりプロラクチンも分泌されて乳汁産生が促進されていきます。

このオキシトシンは乳頭刺激で分泌しますが、刺激をやめると出てきません。またプロラクチンの濃度も上がりずらくなります。

メモ

プロラクチンは特に夜間分泌が上がりやすいので、

「産後早期から母児同室し、頻回におっぱいを吸わせましょう」という方針の産院が多いのです。

産院によって授乳指導の方法は様々ですが、一日8回以上の授乳を勧めています。

母乳育児の理想状態とは?

さて、母乳育児の理想は「赤ちゃんが欲しがるときに欲しがる分だけ母乳が出てくる」状態になることです。

赤ちゃんが上手に有効におっぱいを吸ってくれる、母乳分泌が安定するという条件が整うのには時間が必要です。

「母乳は出ないんだ」と諦めるのは二か月は待ってほしいです。

特に産後早期の0か月はホルモンバランスが崩れているため、精神的にもしんどい時期です。

思うように母乳が出ないと一人で悩まずに、早目に専門家に相談して一緒に考えていきましょう。

ポイント

乳頭刺激は赤ちゃんに吸ってもらう、自分でマッサージを行うの二つの方法があります。

産後早期に赤ちゃんが吸ってくれない時は是非自己マッサージをしましょう。(自己マッサージブログ参照)

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